空き家を手放したいあなたへ|即行動で得する最新制度まとめ

2026.1.30

空き家問題は、放置すればするほどリスクが高まることは分かっていても、手続きの煩雑さや費用の不安から、つい先送りにしてしまいがちです。

しかし、今は「国を挙げて空き家を減らそうとしている」タイミングであることをご存知でしょうか? 近年、空き家の流通を促進するために、所有者にとって有利な「減税制度」や「補助金」が次々と拡充されています。逆に言えば、これらの制度を知らずに漫然と所有し続けることは、みすみす数百万円単位のお金を捨てているのと同じことなのです。

「放置は損」が決定的に!ルールは厳格化、支援は手厚く

まず押さえておくべきは、2024年4月から始まった「相続登記の義務化」です。 これまでは相続しても名義変更をしないケースが散見されましたが、今後は3年以内に登記しないと「10万円以下の過料」が科される可能性があります。

さらに、管理不全の空き家に対する行政の目は厳しくなっており、「特定空き家」に指定されると固定資産税が最大6倍になるリスクもあります。

国は「放置する人にはペナルティ(飴と鞭の鞭)」を与える一方で、「早く手放す人には強力なメリット(飴)」を用意しています。それが次に紹介する特例措置です。

売却益が非課税に?「3,000万円特別控除」の期限と要件

空き家を売却する際、最も強力な味方となるのが「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」です。

これは、相続した空き家を売って利益(譲渡所得)が出た場合、その利益から最大3,000万円を差し引いて計算できるという制度です。通常、不動産の売却益には約20%の税金がかかりますが、この特例を使えば、多くのケースで税金をゼロにできます。

【ポイント】
以前は「売却前に解体すること」などが厳格な条件でしたが、令和6年(2024年)以降の売却では、「引き渡し後の翌年2月15日までに買主が解体(または耐震改修)する場合」も対象になるなど、要件が緩和され使いやすくなっています。 ただし、この特例には適用期限(現在は2027年末まで延長中)があるため、早めの決断が不可欠です。

売れない土地の救世主?「相続土地国庫帰属制度」と「低未利用地控除」

「田舎すぎて売れる見込みがない」 「売値が安すぎて、手間の割に合わない」

そんな土地をお持ちの方に朗報なのが、以下の2つの制度です。

  1. 相続土地国庫帰属制度 「遠方の山林や原野を相続したが、管理できない」という場合、一定の要件(建物がない、境界が明確など)を満たし、負担金(10年分の管理費相当額)を納めることで、土地を国に引き取ってもらえる新しい制度です。これまで「捨てたくても捨てられなかった土地」を手放す最終手段として注目されています。
  2. 低未利用地の100万円控除 「売っても500万円(一部地域は800万円)以下にしかならない」という安価な土地建物を売却する場合、譲渡所得から100万円を控除できる制度です。少額な取引でも税負担を軽くし、手残りを増やすことができます。

解体費用が安くなるかも!自治体の「除却補助金」を賢く活用

「更地にして売りたいが、解体費用が高騰していて踏み切れない」 そんな時は、物件のある自治体が実施している「老朽危険家屋解体工事補助金(除却補助金)」を確認してください。

多くの自治体では、倒壊の恐れがある古い空き家の解体に対し、数十万円〜最大100万円程度の助成金を出しています。 ただし、これには注意点があります。

予算に限りがある: 年度の途中で予算が尽きると受付終了になることが多い。

事前申請が必須: 解体工事を契約・着工した後では申請できないケースがほとんど。

「知らずに解体して損をした」とならないよう、必ず工事の見積もりを取る段階で、自治体や専門家に相談することが鉄則です。

まとめ

空き家を手放すための環境は、今が一番整っていると言っても過言ではありません。

・3,000万円特別控除で、売却税金を大幅カット。
・国庫帰属制度や100万円控除で、扱いづらい土地も処分可能に。
・自治体の補助金で、解体費用の負担を軽減。

しかし、これらの制度はすべて「期限」や「予算」があり、申請のタイミングを逃すと使えなくなってしまいます。 「いつかやろう」ではなく、「今やる」ことが、あなたの大切な資産を守り、負担を減らす最短ルートです。まずは、ご自身の空き家がどの制度の対象になるのか、専門家に診断してもらうことから始めてみませんか?