親から相続した実家が空き家のまま放置されている方は多いのではないでしょうか。維持管理の負担や固定資産税の支払いを考えると、売却を検討したくなるものです。実際に売却した場合、手元にいくら残るのか、詳しく解説していきます。
目次
空き家の売却相場を知る方法
築年数別の相場目安
築10年以内:新築時価格の70-80%程度が目安となります。設備や外観の劣化が少なく、比較的高値での売却が期待できます。
築10-20年:新築時価格の50-70%程度。メンテナンス状況によって価格差が大きく開く期間です。
築20-30年:新築時価格の30-50%程度。大規模修繕の必要性が高まり、購入者は慎重になりがちです。
築30年超:建物価値はほぼゼロとなり、土地価格が中心になります。立地条件が価格決定の重要な要素となります。
相場調査の具体的方法
不動産ポータルサイトの活用:SUUMOやアットホームなどで、同じエリアの類似物件価格を調査しましょう。
路線価・公示地価の確認:国税庁や国土交通省のサイトで、土地の基準価格を把握できます。
不動産会社の査定:複数社に査定を依頼し、相場感を掴むことが重要です。
売却時にかかる費用の内訳
必要経費の詳細
仲介手数料:売却価格×3%+6万円+消費税が上限です。例えば2000万円で売却した場合、約72万円となります。
印紙税:売買契約書に貼付する印紙代で、売却価格により異なります。2000万円の場合は2万円です。
登記費用:抵当権抹消登記や所有権移転登記などで、5-15万円程度が目安です。
測量費用:境界が不明確な場合、土地家屋調査士への依頼で50-100万円程度かかります。
税金関連の費用
譲渡所得税:売却益が出た場合に課税されます。所有期間5年超の場合、所得税15%・住民税5%の軽減税率が適用されます。
相続税評価額との差額:相続時の評価額より高く売れた場合、その差額に対して課税されます。
売却前の準備費用
物件の状態改善
ハウスクリーニング:15-30万円程度で、内覧時の印象を大幅に改善できます。
簡易リフォーム:水回りの修繕や壁紙の張り替えなど、50-200万円程度の投資で売却価格を向上させることができます。
不用品処分:家具や家電の処分費用として10-50万円程度を見込んでおきましょう。
行政手続き関連
各種証明書の取得:登記簿謄本、固定資産税評価証明書などで数千円程度です。
空き家バンク登録:自治体によっては無料で登録でき、売却機会の拡大につながります。
手取り額の計算例
2000万円で売却できた場合の手取り額シミュレーション:
売却価格:2000万円
仲介手数料:72万円
印紙税:2万円
登記費用:10万円
測量費用:80万円
ハウスクリーニング:20万円
不用品処分:30万円
実質手取り額:約1786万円
譲渡所得税は、取得費や相続時の評価額により大きく変動するため、税理士への相談をお勧めします。
売却以外の選択肢も検討
賃貸運用:リフォーム後に賃貸物件として活用し、継続的な収入を得る方法です。
空き家バンク活用:自治体の支援制度を利用して、移住者向けに安価で提供する選択肢もあります。
解体後の土地活用:建物を解体して、駐車場や太陽光発電などの土地活用を検討することも可能です。
まとめ
空き家の売却は、物件の状態や立地により大きく結果が変わります。売却価格から諸費用を差し引いた実質手取り額を正確に把握し、他の活用方法とも比較検討することが重要です。まずは複数の不動産会社に相談し、現実的な売却戦略を立てることから始めましょう。